秋葉原『丸五』


 とんかつやさんの特集を、以前やったことがある。

 リサーチと取材をかねて、何軒も食べ歩いてるうち、女の人のひとり客が多いのに気がついた。驚いた。

 驚いたのはその「食べ様」。彼女たちの食べるありさまは、ラーメン屋で一心に麺をすする、ラーメンと対峙する男のそれに似ている。すごく専心してる感じ。

 女の人って、いつでも何か2つ以上のことを考えている、同時にしているイキモノだと思っているんだが、とんかつやさんにいる女の人は、aloneな感じがする。それは孤独感を伴うものではなく、女の人が、女であることから解放されてる感じがした。そういう感じに、驚いた。
 なんて、まあ…オーバーな物言いかもですね。でもうーん…やっぱり結構本気で、そう思う。とんかつに差向かう女の人は、なんかすがすがしい。

 秋葉原『丸五』のロース。上品な量で、ごはんとお新香もおいしい。この日は女の人のひとり客は、いなかった。