三茶『とり石』


 小さい頃、あんなに食えなかったピーマンがおいしいと思うんだから、勝手なもんだ。

 なんだか苦いだけで味なんて感じなかった。今でも正直、まずいピーマンはひどくまずいと思う。しっかりと肉厚で緑の苦味と甘みが共存しているようなものは滅多にお目にかかれない。

 しかし、いいピーマンをサッと薄切りにしてジャコとゴマで和えたりなんかすると、実に酒の肴にいい。オカカで揉んでもいい。ピーマンしかない「えぐみ」を食わせる店があったら、それはいい店だと思う。このつくね焼もうまかった。バクバク食べた。


 『とり石』の串焼きはどれもデカくていい。うまさ、というよりも、がぶりと食べる快さがある。グイグイ飲んで、がつがつ食らう醍醐味というのもあるのだ。ここの店員さんはみんな仕事がテキパキで愛想がよくて、いいねえ。剛・柔どちらのタイプもいてバランスもいい。

 この日は刺身を食わなかったな。釣りがご趣味という店の方の釣果をいただける日はラッキーだ。今日も寄ってみようか。


 独酌ではなく今日は酒の友がいた。久しぶりに会う近所のノブくん、激務シーズンお疲れ様でした。