東京大丸『イノダコーヒー』のクラブハウスサンドイッチ

 イノダコーヒー、東京にもできた。待ってたよ。
 うーん…たまらんね、このボリューム! 食パン6枚使ってあるんだもの。サンドイッチ界の“漢”だね。ただ食べてみるとそんな重くない。この日はコーヒーだったが、ビールもいいだろうなあ。
 マスタードのきいたマヨネーズ味のキュウリ&ハム、グリルベーコン、グリルチキンの3種類(だったと思う)。懐かしい味わい。
 東京大丸の上に入ってる。紳士服フロアの片隅に突如現れるんだが、入ってみると、落ち着く。ボーっと外の景色をカウンター席からながめつつ、このサンドイッチをもしゃーっと食べる。これがね、いいんだ。あそこからの風景も。たいした景色じゃないんだが。

 もしゃーっと食べるとはどういう食べ方か。
 なんかこう…サンドイッチって考え事しながら食べるというか、ほうけてるときに「合う」食べるものというか。勝手な私の思いですよ。ながら食いはいけません(もともと賭け事から生まれたというが、あれは伝説のよう)。

 なんかさ、「ちょっと目を通しとこうかな」的な読みもの片手ぐらいが、いいんだよな。さほど重要じゃない(けど読んどかなきゃな)資料とか、ちょっと興味ある資格・習い事の入学パンフとか、行く気もない国の観光プランとか。そんなたぐいのモノを読みながらが、一番サンドイッチを味わえる。味覚判断の上でとっても大事な目線(視覚)とか読み物のほうに行ってるのにね。そういうの無しに、いざ「いただきまーす」としっかり向かい合うと、さほど…有り難いと思わない。出会ったばかりなのにつき合って2年目ぐらいの状態みたい。それがサンドイッチ。失礼だろうサンドイッチに。ごめん。でもこのイノダのサンドイッチはそういう意味で僕にとって理想的だった。

 結局まあ…とりとめもないが、私はサンドイッチが大好きです。

 私なりに。

「はさみもの」アルバム。第1回おわり。

フェイスブック白央篤司