買い占め

 この頃は本当にスーパーにものがなかった。
 余震が本当に何度も起こり、それがまた結構な震度だった。「5強(ごきょう)」という音が常に放送から聞こえていた。
「次また、いつ何があることか」
 そんなムードがどんどん高まっていた。幹線道路がやられて地方から商品が運べない。コンビニの棚が空っぽになったことが危機感をまず煽った。コンビニの棚って全部でひとつの空調なんだと思う。弁当類のスペースは空っぽでも他の部分はものが入ってるのでクーラーを切れず、異様に冷気が店内に流れ込んでいて、寒かった。

 写真は中目黒のドンキホーテ。いつもは米が置いてあるところ。この日もレジはすごい列だった。明らかに子供がいるという感じのお母さん、お父さんの「目」の必死だったこと。
 スーパーは開店前から行列が出来ていたという。ドンキの前にあるパン屋さんも品薄で、棚に積まれているパンはすべて「予約済」の取り置きだった。
 カップラーメンの棚が見事に空っぽだった。ペットボトルの水、牛乳、納豆、菓子パン、バナナ、冷凍食品などがきれいさっぱりなくなっていた。
 そんなこんなが、近くのスーパー3軒ぐらいを様子をみてまわった感想。ツイッターでは「ものがないのではなく、被災地に送るため東急ストアでは棚出ししていないということだった」なんてつぶやきも見受けられた。
 
 この日に計画停電の予定が発表され、翌日14日から実施。テレビではいきなり停電がはじまったときのため、大きめの氷をジップロックなどでつくっておき、それを冷蔵室に入れておくと効果的、などの情報が。これ、私も外出の際にやっていた。結局、私の住んでいたエリアでは実施されなかったけれど……。