東銀座『一二岐』

 そうだ、東銀座にいい店みつけてたんだ。昼過ぎ、ふと小路を歩いていれば「匂う」入り口。うーんここはうまそうなニオイがする。いい店の予感がする。メニューを見たら値段も手頃だったので早速入ってみました。

 千円の定食、と思っていたら、突き出しのごとく最初に出てきたのがこの銀杏豆腐。揚げたて。夜のコースでも突き出しにもなっているよう。
 きちんと銀杏をすりつぶして葛でかためて揚げたもの。なめらかないい口どけでした。おつゆもきれいな、ごまかしのない出汁の味わい。

 自家製の味噌漬け、身のとてもしっかりした鰆。うまい。ご飯が土鍋炊きの茨城産あきたこまちの新米。お茶碗に上品に盛られてますが、おかわりもフリー。もちろんした。赤出汁も結構でした。この夏に出来たばかり、とのこと。開き立ての店はもちろん美しく。地下のお店で小体なつくりですが、お店の方が一生懸命お得意様を増やさんとされている姿が清々しく。
 鰹のわら焼定食、というのもあってこれがうまそうだった。わらの匂いが実に香ばしくて、食欲を誘う。鰆が焼き出されてなかったら、よっぽどチェンジしようかと思ったけれど……。

 お酒のメニューも拝見したが、なかなかに良心的。夜はコースのみだけれど、飲べえのためのつまみ中心のコースもあるのだとか。いいねえ。