きつね、あぶらげ、お揚げさん

 お揚げさんが好きで、キツネそば、キツネうどんをよく頼んでしまう。
 けれどなかなかおいしいのに巡りあえない。食べもの運は強いほうなのに、こればかりはなかなかダメだ。写真は横浜の某店のものだが、揚げに全然力がなくて残念至極。

 小さい頃、仙台で絵の学校に通っていた。ACC芸術学院というところ。絵だけでなく、工作や粘土や、布に思い思いにいろんな染物をしたり、今風にいえばとにかくアート的ないろいろな「遊び」をさせてくれるところだった。
 そこの2階に喫茶店みたいなところがあって、そこで食べたキツネうどんが忘れられない。そばだったかもしれない。とにかく、あんなうまいお揚げさんはなかった。

 油揚げをつかった「信田巻」という料理があるが、あれは浄瑠璃の『葛の葉』の狐がいる信太(信田)森が語源と考えれているよう。なるほどねえ。