お好み焼きから思う「一部大阪人の偏愛」の謎

大阪府の旗




 仕事の方たちと大阪「ぷれじでんと千房」にて会食。
 泊まったホテルの地下にあったので「便利だしここにしようか」とサクッと入ってみたが、ラストのお好み焼きが、おいしかった。フワッとして嫌な粉っぽさがなくて、感を改めた。
 食べたことはなくても「千房」の名前は知っていた。有名なお好み焼きの店だけれども、鉄板焼きの店を作っているとはしらなんだ。
 前菜やらにはじまり、野菜や海鮮、ステーキを鉄板で目の前で焼いて、最後のお食事をお好み焼きや焼そばを供する、というスタイル。
 

 いきなり話は変わるが、大阪人に「どこそこでお好み焼き(or 焼そば)を食べておいしかった」というのが……苦痛だ。



 私の周りに、特別アグレッシヴな大阪人が多いのかもしれない。

 けれど私は、一部(ここ大事ね)大阪人における「マイ・ベスト・お好み焼き」への偏愛には恐怖に近い感情すら覚える。自分の愛している店以外を外部の人間(大阪から遠ければ遠いほどいい)が褒めようものなら、
「いやあんなもんちゃうで、○○の食べたら比べものならへん」
「○○行ってないのに『お好み焼き食べた』なんていわんといてほしいわ」
「でもなほんまにおいしいのは○○やで!」
 さっきまで優美に泳いでいた錦鯉が「エサタイム」になった途端「アニマル」に戻るのにも似て。まさに「口角泡飛ばす」という感じで、自分の愛するお店を「あそこが一番」と推挙してくる。ひええごめんなさいごめんなさい……。
 これは一度ならず私が体験した事実だ。だから大阪で「大阪フード」を頂いてもあまり東京で感想を述べることもなく過ごしてきたが、今回は素直に「あ、今までで一番おいしい」と思えたのでメモしておく。
 
 どうでもいいついでに書いてしまうが、
「ほんまにうまい大阪のお好み焼きはなあ」
 こういうこと言うのは大抵大阪人ではなく、滋賀人が多い気がしている。