月島『肴や 味泉』

 月島在住のKさんが「最近気に入って通っているのよ」と誘ってくれたお店。
 18時半に待ち合わせたらもうほぼ満席、20席あるかないかの小体な店でしたが、壁にはおいしそうな品書きがいっぱい貼られていて、入店と同時にワクワク。日本酒の銘柄を書いた紙がカウンター前にずらりと。

 実にイキのいい水茄子でありました。夏の旬を存分に感じさせてくれる野菜だなあ。これを食べてるときは「前世・コオロギ」な気分でガツガツ。

 野菜の炊き合わせ。冷製です。冬瓜も夏気分を謳歌させてくれるねえ。手前のはサツマイモをすりつぶしてレーズンと一緒に固めてあるもの。ラムレーズン風味のさつまいも菓子のごとく。

 このボタンエビもとてもいいものだった。エビの頭のむきかたはコツがあって、そのやり方でしゃぶると、頭部についている身をあますことなく味わい尽くせる。これは父・カズヒサが教えてくれた。僕の財産だ。

 お造り、ことにシメサバがとても良かった……。

 広島産だったかな、岩ガキ。赤ちゃんのこぶし2つ分ぐらいあるとても大きなものでした。私は以前から書いているが「前世ラッコ」だったと思う。本当にカキが好きで好きでならない。

 名物という焼き穴子。ホロリと口のなかで溶けくずれる愉しさ。身がとても詰まっていて、穴子の旨味と甘みを再確認! 日本酒が豊富で、この日は鶴齢でじっくりやりました。

 夕暮れの月島は巨大マンションと小さな昔ながらの家々が混在する独得の雰囲気。

 Kさん、本当にどうもありがとうございました!