水茄子

日の丸

 
 水茄子の食感を文で表すのって難しいですねえ。
 サクサクッとした食感は独得のもので、なんとも面白い歯ざわりが楽しめる。熟しきる前の梨のような爽やかな香りがあって、確かに瑞々しいのに、乾いたような繊維の触感も舌に感じる。
 ごたくを並べてもはじまらない! 夏になると必ず食べたくなるもののひとつが、水茄子だ。


 水茄子といえば泉州が特産地。昔でいう和泉国(いずみのくに)の別称で、今の堺市から泉南にかけての地域のよう。この地区の人は「水茄子はここでしか育たないんです」と口を揃えて仰るが、どうもそうでもならしい。土壌が似ている地域では育つ地域もそりゃあるだろう。ちょっとまた自習しておきたい。


 以前とあるイタリアンで、岩塩とオリーヴオイルに薄削りのパルミジャーノ、そしてちょっと垂らしたバルサミコで頂いたが、実にうまかった。しかしやはり、何もつけずにバクバク食べるのが一番好きなんだけれども。