銀座『芝蘭』の担々麺

中国旗


 本ブログでも書いてますが、重金敦之さんの『美味は別腹』という本が面白くて。何度も読み返してます。日本の食の旬を描いた名エッセイだ。
(この本については、拙ブログ読んでみて下さいな→こちら


 この本で知った言葉、「以熱治熱」(イヨルチヨル)。熱をもって熱を制するという、韓国の考え方なんだそうです。「熱いときには辛いもん食おう!」いいねえ。好きだねえそういう考え。
 入梅と同時に晴れ続きの東京、なんだか辛いものが食べたくなってきたぞ。
 というわけで、いってみたかった銀座「芝蘭」(チーラン)に。担々麺が評判なのです。



 カフェっぽい店内の内装にまず驚く。あらま。夜のお値段はそこそこするので、「今日は・銀座で・中華ざんす」という気持ちで来ると拍子抜けされる方もいるかもしれない。さてお味のほうは。

 
 うーーん。
 いや、おいしかったんです。スープ、全部飲んじゃったぐらい。じゃあ文句ないじゃん。はいそうなんですよ。


 正直に書きますとね。
「申し分のない娘さんとお見合いして帰ってきた」
 そんな気持ちです。「いかがでしたか」そう聞かれたら、辛味も旨味もコクも麺も、「実にけっこうなお手前で」そんな返答してしまいそう。


 いや、上手なんだよ。添えられた菜っ葉の火どおりだって大したもの。ただね……完璧な奥さんの待つウチって、どーにも寄り付きたくないんじゃないかなー、なーんて未婚が分かったようなことを。
 そんな不思議な感想を持った一杯でした。