ポワレについての自習タイム
「今日のお魚は、メカジキのポワレでございます」
ポワレ。しょっちゅう聞く言葉。ビストロに行けば必ず何かしらのポワレがある。聞けば、そりゃ料理の形状ぐらい頭に浮かぶ。あーカリッと皮を焼いたやつねー。おいしいよねー。
しかし、一般的な定義をいえるだろうか。きっちりどういうことなのか説明できるだろうか。そんな言葉が、たくさんある。これではいかん。
と、いうことでいろいろ自習したいと思います。
まず、辞書を引いてみました。
「poêlé」=「フライパン」(女性名詞)
「poêler」=フライパンで焼く(揚げる・炒める)、鍋で蒸し煮にする
(ロワイヤル 1991版 旺文社 以下出典同)
なるほどねえ。フライパンで焼いていれば、基本的に、というか言語的には「ポワレ」なわけだ。
しかし、ここで思い出すのが馴染みのフレンチシェフの談。
「火を通す際、フライパンを動かしたらポワレとはいわないんですよ」
それはソテーになるのだそう。日本語の炒める、のイメージでしょうか。ちなみにソテーは調べてみると「sauter」、「跳ぶ、飛び上がる」が第1意で、9番目に「強火で炒める」の意。この辺はちょっとまた確認してみます。シェフを疑ってるわけじゃないけどね。
あと、実際的な使われ方としての「ポワレ」。魚の場合は皮のパリッとした感じを生かすため、フライパンで焼き目をつけてからオーブンで加熱するやり方が一般的なよう。ちなみにこの皮パリはクロッカン、と呼ばれる。
(croquant,e=「(お菓子などが)カリカリ、パリパリした」)
今日の自習、とりあえずここまで。トップ写真は西麻布『ビストロ・ド・ラ・シテ』のメカジキのポワレ。ガルニチュールのポテトが一番印象的にうまい。表面はパリッと、中はミルキー。
お勉強もういっちょ。
garniture(女性名詞)=1:飾り・装飾(特にレース、ダイヤモンド)2:付け合わせ