ずーーーーとパソコンの前にいる日何の日不思議な日


 ずっとテキストを書いている。
 そういう日もそりゃあるのだ。インタビューをまとめている。そのひとのことを事前に調べ、書いたものを読んだりして実際にお話しする。それから帰ってそのテープを聴く。巻き戻して、ときに飛ばして、何度も。
 そうするうちに、うまく同調すると、その人が会話の中では斬り捨てている部分、あえて言葉にしてない主語や述語が自然に、他人の僕から出てくるようになる。こういうときのインタビューは、ほぼ直されない。
 会話というのは「主語+(形容詞・副詞・感嘆詞などもろもろ)述語=ひとつの文」というのの順序がごっちゃごちゃで成立する世界だけど、インタビュー文章はそればっかりだと、読みづらい。その辺をただきれいに整頓すると、つまらないものになる。その人らしい倒置パターンが、さっきのように同調すると分かってくるし、さらにはどういうときに整然とした文章体で書けばいいか、つかめてくる。2年ぐらいお馴染みでインタビュー構成やらせてもらってる方がいるが、その人の言葉はもう聞いてるうちに頭の中で文章に変換できるようになった。

 今日はずっと某K氏に同調していた。うーん長すぎた。不思議な気分になってきた。勢いに任せて変なタイトルになったが、そんな日もあるだろう。


 家から出ないことに決めていたので、買い込んだ弁当を食べる。神泉の「ミドリエン」。ここの弁当やお惣菜は抜群にうまい。トコブシを煮たり、ザーサイと貝ヒモの和え物なんてのもある。
 700円の弁当を買おうとして、うまそうな鳥唐があったから「それ2つ付けて750円でどうだ!」と我ながら北朝鮮レベルの無茶な交渉とは思いつつ勢いよく頼んでみたらサックリ「いいですよー。いつもありがとうね」とご主人。なんていいひとだろう。白髪で50代後半ぐらい、品のいい方だ。「ご飯の盛りはどうしますー」「大盛りで。もしかしてそれもおまけ?」と畳み掛けるようにいえば「え、ええっ」とひるまれる。さすがに図々しかったなと思えば「あははは。いいですよ。今日は特別ね」といってくれた。いってみるものだ。
「はいどうぞ。おまけだよぉ」
 念を押された。