冷蔵庫一掃 〜足の早くなる日々

 このところ自炊熱が下がらず。
 ゆえに体調がいい。それに、だんだんと手際がよくなるというか、カンがつかめてくるのが面白いんですよ。ああ自画自賛。こうなると、皿なんかも欲しくなってくるから不思議だ。「病膏肓に入る」ってやつでしょうか。でもなかなか「ほしい!」と思える皿ってないですね。値段との折り合いもあるけれど、「あってもいいけど、ほしいってんじゃないな」という皿ばかり。服と同じようなものか。



 たまってる野菜を消化せんと、生春巻つくり。うーん……緑と白だけであんまり美味しそうじゃないですね。海老のアクセントって大事だなあ。まあこれでも中々うまいんですよ。
 とにかく葉っぱものと、この日は素麺、鶏ササミを巻き込む・巻き込む。タレも作ってみました。ニョクマム、酢、砂糖、レモン汁、それにニンニク、唐辛子、水でテキトーに。



 この時期ってイヤですねえ。冷蔵庫に入ってるものが、ある日突然「足が早く」なる。一挙に時差を解消するかのような「腐り度合い・日付変更線」みたいな日が、6月後半から7月前半にかけて、フェイントのようにやってくる。
「げっ! これもうダメかも」
 鼻を近づけると感じる、ちょっと「どわ〜ん」とした淀んだ香り。
 あれェ……いつもはあと1、2日もつのになあ……。肉も野菜も、ちょっと前までよりも少し早く痛み出す。その「ある一日」を感じた日から、こちらの警戒感覚も変わるんですがね。
 沢村貞子さんはそういうことを繰り返さないためにも、毎日の献立を日記につけて、まめに見返されていたという。賢人は違う。


 冷蔵庫一掃の定番、炒め物。空芯菜とレタスのナンプラー炒め。赤ピーマンをちょっと入れると、俄然食べるひとの「食いつき」がよくなる。見た目って大事だ。



 生春巻を作るときに用意する、野菜の山。グリーンカールにこのへんをテキトーにのせて、揚げ春巻を巻き込んで食べてもうまい。ベトナム揚げ春巻がなければ、簡単に揚げワンタンなんか作ってもいいと思う。



 レッドオニオンに意味なくレモンを放り込んでみたくなった。きれいだな。