焼肉・メシ育ての愉悦


わたしの焼肉の醍醐味……それは「メシ育て」。
それは暗い情熱。けれども熱くたぎる欲望。
肉を味わうよりも、「ご飯を育てる」ことになぜか専心してしまう。


ひとつ積んでは親のため……ではなく、一枚焼いてはタレをつけ、
ご飯にチョチョッとあまり汁を吸わせては頂く。これを繰り返すうち、
だんだんとご飯に肉汁やタレが染みてゆく。
たまにはキムチと肉、サラダのレタスと肉の組み合わせにしたりしつつ。



最後の最後、たっぷりと様々なエキスが染み込んだごはんを
「かっくらう」幸せ……ああ、コーコツ。ムフーと陶然、
あの子供っぽい甘い味を思いっきり堪能。
懐かしき日曜夜の鉄板焼きの思い出の味。