御膳房の担々麺


中毒性の高い食べもの、担々麺。
担々麺……そう聞くと、ムショーに食べたくなる。
うまい担々麺があるよ。そう聞けば、いてもたってもいられない。
結構遠くまで、噂を聞いては駆けつけてしまう。
カレーや鰻に蕎麦にラーメン……中毒患者を生む食べものはあまたあれど、私の場合は担々麺のよう。


しっかし、担々麺の味も様々です。
本郷に「栄児(ろんあーる)家庭料理」という四川料理屋があります。
私はここの味にショックを受けました。
なんせ、三口(みくち)ぐらいで下唇の感覚がなくなってきます。シビレル・シビレル。
まるで下唇が「ホットヨガ」をしながら「低周波マッサージ」を受けているかのよう。きりきり舞いよ。
その花山椒の量たるや凄まじく、カルチャーショックでした。
まあそれがイコール「本格派」ということではなく、栄児さん独得の考えなんでしょうが。
(栄児さんはこれが本場の味、と仰っているよう。その辺を確かめに近々四川に行ってみようと思います)


写真は、個人的に一番好きな六本木・雲南料理「御膳房」(ごぜんぼう)の担々麺。
http://r.gnavi.co.jp/g105900/
優しい辛さにナッツのコク、そしてしっかりと漂う香菜の匂い。
ちぢれ中太の麺の歯ごたえも好みど真ん中。
ここの定番ランチメニュー、麻婆豆腐や黒酢の酢豚も、ああおいしい。
六本木で担々麺といえば四川飯店が超有名ですが、こちらもおススメですよ。


そうそう、細かいことですが「おひや」がおいしい。
そういうところが、良い店は違う。


(文=白央篤司)
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